「とるだけ育休」にしない!いまいち使えない夫を育休パパにする取扱説明書

育休

このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。

今回は、世の中のママたちに贈る、育休パパの取扱説明書です。
上手に扱えば、きっと邪魔にはなりませんよ。

育休パパは邪魔なだけ?

少し前の記事になりますが、「とるだけ育休」が話題になりました。
育休を取得しても、育児・家事の時間が一日2時間以下という男性が3割もいるという調査結果から生まれた言葉です。

男性3割が「とるだけ育休」で形のみの深刻実態
政府は、子どもが生まれた男性の国家公務員に1カ月以上の育児休業の取得を促す制度を2020年度から始める方針を打ち出しました。追い風を吹かせるかのように、小泉進次郎環境大臣が3カ月間で計2週間の育休取得を表…

そういう事情もあってか、「夫 育休」と入力すると検索候補に「役立たず」「イライラ」「いらない」と並び何ともやるせない気持ちになったことのある育休パパは私以外にもきっといらっしゃるはずです。

当該のキーワードで検索して出てくるブログなど拝見すると、「家にいても寝ているだけ」「仕事から帰ると家中が散らかり放題」「遊びに出かけて育児と家事はママにまかせっきり」と爆発するママの不満がズラズラ。
そういったダメダメなエセ育休パパについては勝手ながら私からお詫びいたします。

ただ「ご飯は作ってくれる」「おむつ替えや離乳食をこなしてくれる」というような感想もいくつか見られます。
一部でも手伝っているので十分に希望はあります。
それにもかかわらず不満が出てしまうのは、おそらくその出来ばえ、そして出来ていないことに真っ先に目が行ってしまうからではないでしょうか。
その奥には、ママが求めるレベルを察してくれないパパに対するもどかしさがあるように思います。

育休パパとちゃんと対話していますか?
そのつもりでも、実際は不満をぶつけるだけで終わっていませんか?
そして不満をぶつけてスッキリして「次からは察してくれるだろう」なんて思ってしまい、また裏切られていませんか?
もしそうなら、残念ながらあなたにも責任があります

コミュニケーションというのは視覚的・聴覚的に明示されてこそ、誤解なく相手に伝わりますよね。
けれども付き合いが長くなるにしたがって面倒になり、ついつい省略してしまいがちです。
ずっと一緒にいる夫婦だからこそ、コミュニケーションの重要性を見直してみましょう。

我が家における取り組み

我が家では以下の手順にしたがって、少しでも私のできることを増やしていきました。
いずれもお互いに“察する”ことを期待せず、妻と意見を出し合って対話により決めていきました。

1. 育児・家事の属人化の解消

育児とか家事って、その項目ごとに担当がどうしても片方に寄ってしまいがちですよね。
結婚する前にその家事をやっていたかどうかにもよりますし、いったん片方がやりはじめるともう片方はそれに甘えてしまうかもしれません。

まずは全ての育児・家事をママとパパ両方ができるようにする、いわゆる属人化の解消を進めます。
こうすることで一つひとつの育児・家事について勘所とか妥協しどころを共有することができます。
ママはともかくパパは育休で時間が有り余っているはずなので、できないわけがありません。

ここは「企業経営理論」に出てくるSECIモデルにおける暗黙知の表出化による形式知化、または二次試験の事例Ⅲでよくある標準化に近いですね。

このとき、最初は面倒でも終わったあとに相手と出来ばえを確認するのがけっこう重要です。
相手がそんなに気にしないところを無駄にやり過ぎることや、重要なところをテキトーに終わらせて不満を与えることを防げます。

また項目によってかかる時間や体力は異なると思うので、そのあたりを知ることで、自分が思っていたより相手がやっていた育児・家事が大変だったんだ、と気づくこともできます。

2. 育児・家事の分業化

一つ前の項目と矛盾するように感じられるかもしれません。
ですが、属人化の解消が進んだところで分業化するようにしました。

お互いが一通りの育児・家事をこなせるようになってからは、それぞれ得意なこと・好きなことがわかってきます。
自分でやったほうがいいと思っていることを、実際に自分でやるのが精神的にもいいはずなので、平時は適切に分業化することで余計なストレスを抱えることも少なくなります。

ただし、理想はあくまで育児・家事の公平な分担ですから、たとえばママのほうがあらゆる育児・家事が得意だとしても、だいたい半々になるよう分担することを目指します。

その場合、おそらくパパの出来ばえに物足りなさを覚えるでしょうが、自分がやったほうが早いと思わず、また改善を求める意見はいったん飲み込んで、まずは出来たことに感謝を伝えるようにしましょう。
マズローの欲求段階説における承認欲求を利用します。
私のように褒められるのが好きなタイプには効果ばつぐんです。

もちろん、片方が遊びに行くときなど手が回せないときは、もう片方がフォローすることも必要ですし、そういった機会を利用してしばらく入れ替えてみるのも気分転換になります。
あまり担当分けにこだわり過ぎると属人化に逆戻りです。

参考までに、我が家の分担を一部紹介します。
ほとんど妻が得意ですが、なんとか慣れて一定レベルまでできるようにして、半々に近いところまで分担することができているはずです。

項目得意なほうメインの担当
授乳
おむつ替え
離乳食
寝かしつけ
洗面台、トイレ掃除
風呂掃除
その他掃除(掃除機、片付けなど)
洗濯
料理

3. ぶつかりそうなときは少し時間を置く

ここまでやってきたことはすべて順調に進むかというとそんなわけがなく、相手の出来ばえがどうしても気になったり、相手の言っていることに納得できなかったりすることも多いです。

そんなときは、まずは「ありがとう」と感謝だけ伝え、改善してほしいことなどを伝える前に時間を置くようにしていました。

アンガーマネジメント」という言葉があります。
イライラや怒りを感じた瞬間に相手にぶつけてしまうと必要以上に感情的になって関係の悪化にもつながってしまうかもしれませんが、少し時間を置くと冷静になり、本当に言いたかったことだけを整理することができます。

ちなみにこのアンガーマネジメント、私の妻は抜群に上手いです。
私が何か家事を終わらせるとその場では「ありがとねー」とだけ言いつつ、後でゆっくり話しているときに聞いてみると「そういえばさっきのはこうしてもらえるとうれしいな!」と嫌味ゼロで伝えてくれます。
妻のおかげで我が家はスムーズに回っていると言っても過言ではありません。
より率直に言えば、妻は私の扱いが上手いということでしょう。

強みを生かす発想を

振り返ってみると、我が家では以下の強みがあり、それを生かすように無意識に対応できていたと言えます。

  1. 妻はもちろん私も多少ながら育児・家事ができる
  2. 妻はアンガーマネジメントが抜群に上手い
  3. 私は褒められるのが好き

つまり企業のSWOT分析、およびそれを基にした経営診断・助言に通じるところがあるんですね。

強みはご家庭によって異なると思いますが、少なくともパパが育休を取って育児・家事に参加してくれている時点で強みと呼べるので、うまく手のひらの上で転がして利用しない手はありません。

なお、育児・家事を全くしたことがないパパを一から鍛え上げるのは、我が家の方法だけでは難しいでしょう。
そんなパパがいたら、ぜひママのために育児・家事に挑戦しようと立ち上がってほしいなと思います。

ちなみに強みを生かしてうまく扱うというのはパパに対してだけでなくママに対しても当てはまるので、賢いパパであれば今回の内容がママを上手く取り扱う方法としても有効であることに気づいていただけるかもしれません。
ママに利用されるフリをして実はママを利用するくらいの気持ちでいくと、さらにご家庭が望ましい形に近づくかもしれませんね!

と言っているとママたちからの冷たい視線を感じるのでこのあたりで。

よろしければ、私が長期の育休取得を決意した理由も合わせてどうぞ!↓↓↓

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