四日市市の育休退園が令和6年度に廃止!

育休

現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。

今回は、子育てで大きな問題となっている「育休退園」の廃止に向けた四日市市の動きを紹介します。

四日市市の「育休退園」問題

まずは「育休退園」とは何ぞや?という話ですが、「下の子の育児に伴う育児休職の期間は上の子の保育施設入所を認めない」という自治体の対応のことです。待機児童が多く発生している自治体で保育の手を確保することが目的です。年齢によらず一律で入所できない自治体もあれば、上の子や下の子の年齢で適用されるかされないかが変わる自治体もあります。

四日市市も育休退園が存在します。対象は、下の子の育休開始時に上の子が2歳児クラス以下の場合です。このような条件となっている理由は後述します。

私の家庭でも、次男の誕生に伴う妻の育休が始まった際に長男が2歳児クラスで保育園に入所しており、例に漏れず育休退園となりました。これもあって妻に育児の多大な負担がかかり、私の育休も当初の予定から数ヶ月延長させてもらう事態となりました。家庭での育児による肉体的・精神的負担はもちろんですし、社会的・経済的損失も生まれてしまう施策だと感じました。

長期の育休取得を決意した理由〜育休退園とは?
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特に四日市市への移住を考えている子育て世帯や育児希望世帯にとっては非常にネガティブな話で、ひいては市内への流入を妨げる要因にもなっている気がするのですが、このたび明るい話題が入ってきました。

四日市市議会で育休退園の廃止に言及

森市長の所信表明

令和5年2月の四日市市議会定例月議会において、森智広市長が所信表明にて「令和6年4月からの育休退園制度廃止を目指して」いくことを明らかにしました!森市長は育休退園の廃止を公約にも掲げており、その実現が大きく近づいたことになります。

全文は以下の通りです。後述のリンク先の録画映像から文字起こししました。(9:34~)

具体的には、初日の報告において、「近年、共働きの家庭が増え、保育ニーズが高まっている一方、保育の現場では慢性的な人材不足が続いております。保育枠の拡大を積極的に推進しつつ、私立保育園やこども園の保育士に就労奨励金を支給するなどして、人材確保と定着に努め、令和6年4月からの育休退園制度廃止を目指していきます。

令和5年2月定例月議会第1日、森智広市長所信表明
録画映像 | 四日市市議会インターネット議会中継

議員代表質問への回答

その後、三木隆議員の代表質問に対しての回答で、具体的な施策にも言及しています。(15:32~)

録画映像 | 四日市市議会インターネット議会中継

まず現状から。待機児童は2歳児クラス以下が大半であること、3歳児クラス以上は他の園児とのつながりがより大切であることから、2歳児クラス以下に限定して育休退園としていること。

現在の取り組みとして入園申し込みの際、育休退園を加点の対象として退園時と同じ園に復帰しやすくしていること、きょうだいの同時申し込みを加点の対象としてきょうだいが同じ園に入りやすくしていることを述べています。

次に施策として、まずは令和5年4月に保育園1施設を開設すること(これは日永ハートピア保育園のことです)。また令和6年度に向け、特に北部ブロックにおいて既存の保育施設の増築や小規模保育事業所2施設の開設に向けて調整を続けていくことで、保育士の増員と併せて低年齢児の受け入れの拡充を図ることを述べています。

その他の保育に関する説明

上記の育休退園廃止に続いて、保育に関する所信表明がもう少し続きましたので、併せて見てみましょう。(9:58~)

また、本市の就学前保育を巡る諸課題を解決していくためには、少子化の流れを踏まえた需給見通しや地域バランスを考慮しつつ、共働き・子育て世帯のニーズに対応できる、こども園づくりを推進していく必要があると考えており、子どもがお互いに関わり合いながら学び、遊び、学びあうことのできる集団規模を維持するためにも、公立の幼稚園および保育園を計画的に認定こども園に移行していきます。合わせて、就学前教育・保育のさらなる質の向上を図るため、本年4月、橋北交流会館に幼児教育センターを開設します。センターでは、市内公私立学園に対し、幼児教育アドバイザーがアウトリーチ型で支援を行うなど、丁寧なサポートを行っていきます」。

令和5年2月定例月議会第1日、森智広市長所信表明

前段は、園児が少ない公立の幼稚園や保育園を合併するような形で、その両方の機能を持つ認定こども園に移行するというものです。すでに令和5年4月から認定こども園に移行する予定の保育園もいくつかあります。特に公立の幼稚園は園児が少ないという話を聞くので、合理化という意味では仕方ないことでしょう。

後段は、幼稚園教諭や保育士を対象にして、「研修」「相談・訪問支援」「情報発信・研究」の3つの機能で教育者・保育者の専門性の向上を図るための幼児教育センターを開設するというものです。場所は橋北交流会館の中です。こども子育て交流プラザも入っている建物ですね。

資料 5 幼児教育センターについて (pdf注意)

感想

育休退園を身をもって体験した私にとって、ついに四日市市も解消されるのか…!と感慨深い気持ちです。

四日市市で働く人はもちろん、名古屋圏に通勤するために四日市市に住まいを構えた人で、育休退園に直面した人は私以外にもいるでしょう。ショックでしょうし、桑名市や鈴鹿市など近隣の市は育休退園が無いはずなので、なぜ四日市市だけ…と思うことでしょう。

これを機に子育て世帯や、育児を希望している夫婦などが、四日市市にもっと移住してくるようになるとよいですね。育休退園は実際に二人目以降の出産を控えてからでないと気づきにくいところもあるので、移住を検討している方々への情報提供の意味で、今回の記事を発信しています。

【追記】四日市市が育休退園廃止を正式に発表

四日市市ホームページの保育園のページに、「令和6年4月からの育休退園の廃止について」というお知らせが出ました。育休退園廃止が正式に発表されたことになります!令和6年度入園の申し込みは令和5年9月より開始されます。

令和6年4月からの育休退園の廃止について | 四日市市役所

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