このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。
今回は育休期間に中小企業診断士の資格取得をおすすめする理由を、「勉強期間に育休が適している理由」「復職後に資格が生きる理由」という2つの観点で紹介します。
中小企業診断士とは?
はじめに、中小企業診断士は企業経営に対する助言・診断を行う業務、いわゆる経営コンサルティング業務に与えられる唯一の国家資格です。資格取得後にコンサルタントとして独立する方にはもちろん、企業勤めの方にも自己啓発として人気の高い資格です。
予備校大手TACの人気資格(2022年)によれば、中小企業診断士は7番目に人気が高いようです。微妙じゃんと思われるかもしれませんが、業務独占でない資格がこれだけの上位に入るのは十分人気があると言えます。
そんな中小企業診断士は科目数が1次7科目・2次4科目と多く、それぞれの科目の難易度も高いことから、長い勉強時間も必要となります。
一方で受験資格は無く、科目ごとの知識の深さは専門家ほどのものは求められないことから、試験のボリュームから想像するほど取っつきにくい資格ではありません。
勉強期間に育休が適している理由
脳を試験勉強だけに集中させられる
仕事をしながらの資格の勉強だと、どうしても仕事のことが気になってしまいませんか?家に帰ってきても、今日の業務を振り返ったり、明日やる作業を何となく思い描いたり…。脳を切り替えるのもなかなかのエネルギーが要ります。
その点育休中であれば、仕事のことはきれいさっぱり忘れているので、勉強へ集中しやすくなると思います。もちろん別の用途(育児)に脳を使っているでしょうが…。
スキマ時間が活用できる
特に1次試験は7つもの科目で非常に広い範囲を理解しなければなりません。よほどの天才でもなければ、知識の習得(インプット)と問題演習(アウトプット)に相当の時間を必要とします。その時間を捻出するのは、仕事しながらだと苦労しますよね。
育休も育児や家事で時間は取られますが、スキマ時間というものは仕事中よりもたくさん生まれます。インプットはテキスト1ページから、アウトプットも問題集1問から可能ですので、意識さえしていれば確実に、日々進歩することができます。
まとまった時間は工夫して作れる
1次試験でも2次試験でも、通常の問題集とは異なり、過去問演習では実際の試験時間で解くことにも慣れる必要があります。仕事から帰っても育児・家事が待っていて、まとまった時間は深夜か早朝にしか確保できず…という方も多いでしょう。睡眠時間を削りすぎて、やがて仕事にも影響が出ることは、できれば避けたいですよね。
育休中も基本的にはスキマ時間程度しか確保できませんが、配偶者と協力して一人の時間をまとめて融通することはできます。私の場合も、勉強のため午前の3時間は部屋にこもり妻にワンオペ育児してもらい、代わりに午後は妻が一人で趣味を楽しみ私が子どもたちと遊ぶ、そんなふうにお互い様の状態を作ることで、負担を妻に押しつけず時間を確保していました。
復職後に資格が生きる理由
組織の活性化
長く存在する部署で、メンバーも固定化されていると、目先の利益だけにとらわれて、なかなか新しいアイデアや改善提案が出てこなくなるように思います。試験でも出てくる対応策としては人材の採用や流動化ですが、そこまで頻繁に出来ることでもないですし、入ってきた人は新しい部署で仕事を覚えるのに精一杯なのではないかと思います。
人を動かさなくても、メンバーの一人でもいいので異分野の知識と経営診断の経験を獲得して部署に還元することも、組織の活性化には効果的・効率的だと思うのです。ことさら復職した人であれば、休職中の活動や変化を客観的に評価して改善・助言することができるはず!
私は製造業の技術職ですが、復職後は特にマーケティングの知識や経験で貢献したいと考えています。上で述べたことはまだ机上の空論ですが、ぜひ実現したいです。
経営企画部門への異動
中小企業診断士という資格を重視する会社では、資格取得者を奨励する制度が整っていることが多いです。それは手当や報奨金といった福利厚生面だけでなく、人事面でも経営企画部門への異動を優先的に考慮してくれるかもしれません。
一方、人事異動にとって長期の休職は絶好の機会となります。業務は周囲へ引き継いでいますし、もし人間関係が悪い部署にいてもリセットできますから。
もちろん人事部門が決めることなので希望が必ず通るとは限りませんが、育休前に経営企画部門への異動希望を伝えておくことで、人事部門としても検討する期間を長期確保することができるはずです。
育休をスキルアップの機会にもしたいなら
中小企業診断士は、経営、財務、法務、IT…幅広い知識を相応のレベルまで獲得できます。コンサルティングだけでなく、全てのビジネスシーンにおいて非常に有用なスキルアップにつながります。
一方で1次試験だけで7科目というボリュームが、普段仕事している人にとっては重荷に感じ、この資格の勉強から遠ざかってしまうこともあるだろうと思います。
そんな人こそ、長期育休の機会が訪れたとしたら、ぜひ飛び込んでください!育休も資格取得も普段の仕事では得られない、一生ものの経験になります。
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