2次試験のポイントと達成度別の4象限

中小企業診断士

このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。

今回は、中小企業診断士の2次試験で得点につながる2点のポイントを紹介するとともに、それぞれの達成度をもとに習得レベルを4つの象限に分類し、そこから合格レベルに引き上げるための各々の対策を紹介します。

概要

2次試験の採点におけるポイントは、大まかに以下の2点と私は考えています。

  1. 回答の文章に論理性が十分あるか
  2. 必要なキーワードが盛り込めているか

1点目は、出題者が答えてほしいこと(=題意)をきちんと読み取り、それに答えるよう誰にでもわかりやすく書いているかどうか、です。

2点目は、経営学を中心とした知識(抽象的)、ならびに診断先企業の実情を表現する言葉(具体的)をキーワードとして表現することで、回答に説得力を持たせているか、です。

2点のポイントがそれぞれ十分かそうでないかによって、下図の通り大まかに4つの象限に分かれるはずです。自身がどのエリアに位置しているかを知ったうえで、それぞれに対応した対策を取ることが効率的です。

なお、以下で出てくる「ふぞろい」というのは、同友館から出版されている「ふぞろいな合格答案」シリーズです。詳しくは以下の記事をどうぞ。

中小企業診断士2次試験の過去問題集は「ふぞろいかそうでないか」である
2次試験に独学で合格するために必要な過去問題集の選び方を、簡単な2択で紹介します。

各象限の説明

右上

キーワードが十分」かつ「文章構成がしっかりしている」のがこのエリア。

ざっくり言えば合格に達するレベルということになるので、合格に向けて受験生が目指す領域です。

右下

キーワードは十分」だけど「文章構成ができていない」エリアです。

回答を「ふぞろい」で採点すると高い得点となるけれど、相互採点ではいろいろ指摘されるタイプが当てはまります。キーワードをただ羅列しただけの、どこか散らかったような文章になっているかもしれません。自分だけでは気づきにくいのが厄介です。

こうした場合には、アウトプット中心の演習が効果的です。具体的には、過去問題集の解答例や相互採点のコメントを参考に自身の回答を修正して、理論的な文章を書く訓練をします。文章作成に関する参考書を読んで試してみるのもよいでしょう。

左上

文章構成はできている」けど「キーワードが不十分」なエリアです。

キーワードごとの配点形式である「ふぞろい」で採点すると得点が低くなるタイプです。論理的な文章は書けているので、題意に沿っていれば十分な得点が取れる可能性もありますが、キーワードを盛り込んで得点をさらに伸ばしにいくに越したことはありません。

対策は大きく2種類に分かれます。

①単純に定番のキーワード(「組織活性化」とか「顧客満足度向上」とか)を知らない場合は、インプット中心の対策です。具体的には、1次試験のテキストや全知識でキーワードを頭に叩き込みます。

②与件文に書いてあるキーワードを入れそびれる場合は、与件文をもれなく読むに至っていない可能性があります。そのままだと題意を外す可能性もあり非常に危険です。対策としてとにかく与件文をもれなく読む練習をします。自分に合ったメモやマーキングを早めに見つけることが重要です。

左下

キーワードが不十分」かつ「文章構成ができていない」のがこのエリア。初めて受ける人に多いかもしれません。単に経験不足からなる場合が多く、時間をかければレベルアップできるはずです。

まずは解答例を読んでみましょう。書いてあることに納得感があれば、まだ取り返せます。その後に解答例をそのまま書き写してみましょう。次に自身の言葉で回答を書く際に、解答例と同じようなキーワード・表現を真似して書いてみると、少しずつ筋の通った文章が書けるようになるかもしれません。

左下エリアを脱した後は、おそらく右下か左上に移行しているはずなので、それぞれのエリアについて既に述べたとおりの足りない部分を補うようにしましょう。

まとめ

自身のおかれたレベルをよく理解したうえで、それに合った対策を取りましょう。限られた時間で効率よく合格ラインに到達するために、苦手を無くしていくのが試験対策の大原則です。

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