中小企業診断士2次試験の過去問題集は「ふぞろいかそうでないか」である

中小企業診断士

このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。

今回は、2次試験に独学で合格するために必要な過去問題集の選び方を、簡単な2択で紹介します。

2次試験の勉強に使用する参考書

中小企業診断士・2次試験筆記試験の勉強に使用する参考書としては、以下のタイプがあります。

  • インプット系 例:全知識、全ノウハウ(同友館)
  • 問題演習系 例:集中特訓(TAC)
  • 過去問題集 例:第2次試験過去問題集(TAC他各社)、ふぞろいな合格答案(同友館)

この中で合格に必須なのは過去問題集です。実際の出題委員が作成した問題なわけですし、本試験に即した問題演習としては最適です。そのうえで、基礎的な知識が不足している場合はインプット系、時間に余裕があり過去問以外にも演習に取り組みたい場合は問題演習系を追加で使用するとよいでしょう。

過去問題集

さて合格に必須である過去問題集ですが、各社より出版されており簡単には選べないほど種類が多いです。どの過去問題集を選べばよいのでしょうか。実は「ふぞろいかそうでないか」で簡単に区別することができます。

「ふぞろいな合格答案」シリーズ

同友館より発売されている「ふぞろいな合格答案」シリーズ。前半は「答案分析」パートで、合格者・不合格者を合わせた多くの受験生の再現答案と判定をもとに、得点に結びつくキーワードに着目しています。後半は「再現答案」パートで、当年度の合格者の再現答案を掲載しており、さらに試験時間80分の間に合格者がどのように考えて解き進めたのかも紹介しています。

模範解答というものは載せておらず、合格者も様々な解答を書いていたのだということを知れて、解答の引き出しを増やすのに適した内容です。どこかで見たことのあるようなキャラクターの会話形式になっているので、読んでいてもあまり疲れてこないような緩い雰囲気です。

最新版の内容は前年度の過去問1年分のみとなっています(最新の「ふぞろいな合格答案15」は令和3年度の2次試験が対象です)が、2年に1回、過去問2年分の「答案分析」パートだけまとめた「ふぞろいな答案分析」、過去問2年分の「再現答案」パートだけまとめた「ふぞろいな再現答案」として再編成され出版されます。どちらか一つのパートだけで十分という方は、片方だけ揃えればよいので効率的です。

他の過去問題集のように1冊買えばよいというものではないのが難点ですが、どれを揃えればよいか悩んでいる方は、「ふぞろいな合格答案公式ブログ」をご覧ください。(※私はメンバーではありません)

ふぞろいな合格答案公式ブログ

注意としては、「ふぞろいな合格答案」シリーズは人気の割に発行部数が少ないようで、1次試験前から売り切れる地域もあるようです。まずは早めに購入してみてもよいのではないでしょうか。いざとなったらフリマアプリもありますし

それ以外

「ふぞろいな合格答案」シリーズ以外の参考書は、基本的には同じ構成になっています。TAC、LEC、大原といった大手予備校はもちろん、「ふぞろいな合格答案」シリーズと同じ同友館からも出版されています。

  1. 過去の本試験の与件文・設問
  2. 解答までのプロセスの解説
  3. 解答例

※2と3は逆の参考書もあります

1は過去問そのものなので当然同じですが、2と3の内容が出版社により異なります。2次試験は模範解答があるわけではないので、解答プロセスはもちろん解答例も大きく異なることが珍しくありません。ただ解答プロセスも解答例も各出版社で1パターンしか載せていません。

ではどの出版社がいいのか?という話ですが、どこでもいいと思います。と言ってしまうと身も蓋もないのですが、解答プロセスは各出版社(その奥にいる各執筆者)によって異なり、そのどれも合格基準を大きく超えるレベルであることは明らかです。どれか1種類を買ってみて、その解答プロセスを習得することができれば、2次試験の合格レベルには十分に近づけるはずです。

いやいや、自分に合っている参考書を買いたいから出版社ごとの傾向を教えてよ…という方もいるかもしれません。これについてはごめんなさい、私は全てをくまなく見ていないので答えられません。なので気になる方は全部買えばいいと思います。そのうえで気に入った参考書だけ残しておけばよいでしょう。いざとなったらフリマアプリ

自分の勉強スタイルに合った過去問題集を

以上、「ふぞろい」と「それ以外」という一見して雑な分類で見てきましたが、

  • 様々なキーワード・解答を見て自分の引き出しを増やしたい人:ふぞろい
  • 確立したプロセスや模範解答を知りながら高得点を目指したい人:それ以外

という感じで選べばよいと思います。

私の場合

私は1次試験の翌日午前に合格が判明してすぐ、TAC出版オンライン書籍販売サイトで過去問題集を購入しました。TAC出版にした点について大した理由は無く、1次試験で使用したテキスト・問題集と同じシリーズだったからです。

ただ午後に思い立って書店に行き、「ふぞろいな合格答案14」を購入しました。内容は令和2年度の2次試験であり、令和3年度の受験生にとって最も取り組み甲斐のある年度です。

書店に来たついでにTAC出版より購入手配済みの過去問題集も少しパラパラと見てみましたが、解答プロセスも解答例も1つしか載っていないため、そこから少しでも外れた解答は0点なのかと錯覚してしまい、使いづらそうと感じました。結局、後日届いた過去問題集を使用することはありませんでした。

一方、「ふぞろいな合格答案」シリーズは私に合っていると感じました。得点につながるキーワードが設問ごとに複数パターンあることで、解答例とは違った内容だけど部分点はもらえそうだな、というように考えることができ、特にモチベーションの維持・向上に役立ちました。要は「自分の解答も認めてもらえた!次もがんばろう!」という感じです。同じ年度の過去問を解いても、2周目とか3周目でも違った解答にすることがしばしばありますが、それでも点数がちゃんと入っていくので楽しいんですよね。

すぐ気に入ったため、再度書店へ出向きました。本当は令和元年度の過去問が対象の「ふぞろいな合格答案13」を購入したかったのですが、最新年度版でないためか最寄りの書店での取り扱いが無く断念しました。そこで「ふぞろいな答案分析5」「ふぞろいな答案分析4」を順次購入しました。前者は平成30年度・平成29年度、後者は平成28年度・平成27年度の過去問が入っており、令和2年度と合わせて計5年度分を揃えました。「再現答案」パートは私には必要なかったので「答案分析」だけにしました。

私にとっては5年度分がちょうどよかったです。「ふぞろいな合格答案13」も結果的には買わなくても不自由しませんでした。2次試験は時間をかければよいというものでもないので、数を増やすことにはこだわりませんでした。というか、その次の過去問題集が10年度分まとめてだったので、さすがに計15年度分はいらないかな…というのが正直なところでした。あ、でも事例Ⅳは例外でたくさん解くほど点数が伸びるので、事例Ⅳの全知全ノウは買いました。

計4冊、合計1万円ほどの問題集でも、十分に合格には手が届きます。

「ふぞろいな答案分析4」撮り忘れた…

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