四日市市の都市計画道路の紹介〜三重橋垂坂線(山手通り)

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現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。

今回は四日市都市計画道路・三重橋垂坂線の紹介です。

概要

  • 名称:3・5・52号 三重橋垂坂線
  • 車線数:2

いわゆる「山手通り」です。中心市街地から離れた、東西に走る3kmほどの路線ですが、計画上は南北の高規格路線4本を接続する重要な路線…ただし現在はそのうち2本としか接続しておらず、ポテンシャルを生かしきれていません。東西路線らしく、海側の工業地帯から山側の住宅街まで、沿線風景はバリエーションに富んでいます。

※開通済み区間のみ

沿線の見どころ

新開橋~国道1号

いきなりですが、起点の国道23号・三重橋からJR関西線と交差するあたりまでの区間は現道がありません。海蔵川を渡って高浜昌栄線へと至る新開橋があり、その北側が現在の起点となっています。

新開橋より国道23号方面を臨む

新開橋のあたりからしばらくは工業地域・準工業地域のため、沿線には工場や作業所が多く並んでいます。合わせて地元密着感のあふれる飲食店もいくつかあります。トラックも多く通りますが、国道1号の渋滞を避けて南北に抜けるために高浜昌栄線を目指して抜けてくる普通車も多いです。

かなり存在感のあるウイング金場店の脇を通り過ぎると、国道1号と交差します。この金場町交差点は、三重県道9号四日市員弁線の起点でもあり、五差路となっています。

国道1号〜西富田阿倉川線

国道1号から離れて少し進むと、近鉄名古屋線を踏切で渡ります。このすぐ南西側に阿倉川駅があり、名古屋方面の電車が駅に停車する間も踏切が閉まったままになるので、長い渋滞が発生しています。踏切の手前から登っていき、少し高いところにある阿倉川・羽津山の住宅街の間を抜けていきます。

沿線北東側には四日市羽津医療センターという大きな病院があります。やはりというべきか、病院の近くには薬局が複数ありますが、前は4つあったのが2022年現在では3つに減っています。それでも多いですが…大病院近くの薬局の競争というのは適正とは言えませんね。あと大病院の近くなのに飲食店が初見には入りづらいところしかないのも、もったいないです。

そんなこんなで進んでいくと、角が山手中学校の交差点で西富田阿倉川線と交差します。

西富田阿倉川線〜羽津甲

西富田阿倉川線との交差点は、通勤の車だけでなく山手中学校へ通学する自転車でも混み合っています。ここから西進すると、愛称の由来である山手町の中を通ります。

沿線にマックスバリュはありますが、他には小規模な居酒屋や商店くらいです。三重橋垂坂線には全区間にわたって地元密着なお店が多いんですよね。商店の一つである貝義本舗はハマグリやアサリなどの、しぐれ煮や佃煮のお店です。県内の伊勢名物ということもあって中心市街地にはいくつかお店があります。

やがて沿線は、阿倉川新町と緑丘町という2つの整備された住宅街に変わります。特に緑丘町は歩道のある街路もあり通りすがりで中を通ってみるのもよいかもしれません。あまりうろうろすると住民に不審がられますが。

さて住宅街を抜け某社の社宅の脇を通ると計画上の終点である羽津甲に差しかかります。終点で交差するはずの泊鵤線は現在は存在しません。開通する日は来るのか…。

四日市市の都市計画道路の紹介~泊鵤線(日永八郷線)
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山手通りとしては道路が先に続いており、森の中を抜けていったあと、みゆきケ丘や大谷台といった住宅街に至り、そっと道路が終わります。この森には名前が付いていないようで、私有地なのでしょうか。実は開発予定があるようで現地に標識も立っています。令和3年9月〜令和4年9月の事業期間が半分過ぎた令和4年5月現在も、全く動きが無いのですが…。

東阿倉川の開発予定標識

ランニング・サイクリングの走りやすさ

開通済み起点の新開橋から広い歩道が整備されており、また路肩も広く確保されているので、歩行者にも自転車にも走りやすいです。ただ沿線の工場や作業所に取引のある運送業者は多いようで、しばしばトラックが歩道にまたがり停車しているのでご注意ください。

国道1号から先は歩道が無い区間があるものの路側帯は広いので車もそこまで気になりません。唯一、近鉄名古屋線を渡る踏切は歩道が片側しかないうえ狭いので注意です。

踏切の先は歩道が整備されランニングにも十分です。一方で自転車が通るにはやや狭い歩道かもしれません。その場合も車道の路肩を走れば十分に足りるでしょう。山手中学校があるので中学生を優先してあげましょう。

三重橋垂坂線としての区間は終点まで歩道がありますが、その先の山手通りは歩道が無くなります。路側帯も広くないので少し気になりますが、車通りは多くないので避けるほどでもないです。ただ高台に登っていくので初めて走ると大変に感じます。トレーニングとしては良いかもしれません。

今後の展望

国道23号との接続・JR関西線との立体交差

計画上の起点である国道23号から新開橋までの区間が未開通です。当初の計画では国道23号の上を越え立体交差して西に進み、JR関西線のをくぐったあと、新開橋で現道につながる予定でした。ただ2022年2月に都市計画の変更があり、国道23号とは平面交差(すなわち交差点)し、JR関西線はを陸橋で越えて交差する変更が進められています。この変更について詳しくは以下の記事をどうぞ。

都市計画道路・三重橋垂坂線の計画変更
現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。 都市計画道路・三重橋垂坂線の計画が変更されました。縦覧期間中に資料を確認してきました。 三重橋垂坂線の概要 名称:3・5・52号 三重橋垂坂線起点:大字羽津古...

四日市市が令和3年度に公表した道路整備の方針によれば、この区間は「基本方針②市内中心部への通過交通流入の抑制」において以下引用の通り記載されています。国道1号と国道23号を東西に結ぶ路線は柳通り(国道164号)をはじめとしてどこも混雑しているので、その容量を確保する狙いのようです。

【具体的な対応及び整備対象路線】

(中略)

2)国道1号及び国道23号の交通量分散により、南北交通の円滑化を図る並行路線の整備に取り組みます。

◆三重橋垂坂線(高浜昌栄線~国道23号)

道路整備の方針について(令和3年度~)

道路整備の方針にて「事業化を目指して取り組む路線」に位置付けられ、都市計画もより現実的な位置に変更されましたし、未開通区間の中では優先度をかなり高く設定されている印象です。

金場町交差点の改良

同じく道路整備の方針にて、五差路である金場町交差点が混雑交差点として挙げられています。今後は改良に向けて優先度の高い交差点となっているようです。ただ、具体的にどのように混雑を改善するのかは読み取れず、また現地で見ても5本の道路すべてが混雑していてどうすればいいんだ…となりました。

【具体的な対応及び整備対象路線】

(中略)

3)依然として交通量が多い国道1号及び国道23号における混雑交差点等の改良に取り組みます。

(中略)

◆金場町交差点(国道1号×三重橋垂坂線×県道四日市員弁線交差点)

道路整備の方針について(令和3年度~)

近鉄名古屋線との立体交差

現在は近鉄名古屋線と平面交差しており、歩行者も車も踏切を渡る必要があります。この踏切のすぐ南西側に阿倉川駅があり、名古屋方面の電車が駅に停車する間も踏切が閉まったままになるので、長い渋滞が発生しています。

踏切では渋滞の長い列ができる

都市計画上は三重橋垂坂線が近鉄名古屋線を越える立体交差となっています。山側の阿倉川町・羽津山町は高台にあり、その高さのまま近鉄名古屋線を越えることも可能なほどです。もちろん土地収用など必要となり簡単な整備ではありませんが、今後実現するか注目です。

泊鵤線との接続

計画上は終点で泊鵤線と接続しますが、現在は泊鵤線の現道が無いため交差していません。まずは泊鵤線が伸びてこないと始まらない話なので、三重橋垂坂線サイドとしては伸びてきたら交差してあげるくらいの受け身な対応になるでしょう。

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