四日市市の都市計画道路の紹介~泊鵤線(日永八郷線)

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現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。

今回は四日市都市計画道路・泊鵤線の紹介です。

概要

  • 名称:3・4・20号 泊鵤線
  • 車線数:2

「とまりいかるがせん」と読みます。泊は今もありますが、鵤は昔の地名のようで、終点は現在の羽津戊(はづぼ)のあたりです。一部区間は「日永八郷線」とも呼ばれています。

計画上の路線長はかなり長いですが、実際に計画通り開通している区間はほんの一部です。あとは開通しているけれども計画を満たしていなかったり、全く開通していなかったりと、理想と現実のギャップが大きい路線です。

沿線の見どころ

宮妻峡線〜松本街道

塩浜波木線(三重県道44号宮妻峡線)との白髭神社前交差点が起点です。早速S字クランクのように進まないとつながりませんが、オマケで途切れていないと判断しましょう。その先も歩道が両側には整備されていない区間が長く続きます。沿線には東海地区で有名なスーパーマーケット・カネスエがあります。

子酉小林線(笹川通り)との交差点は容量超過のネック交差点で、かなり混雑しています。この交差点には513BAKERYという三重県で有名なパン屋があります。笹川通りとの交差点付近から両側に歩道が出来て期待が膨らみますが、少し北でまた消滅するため期待がしぼみます。

笹川通りから北側、しばらくの区間は「日永八郷線」と四日市市からは呼ばれています。天白川を越えて少し行くと、線路幅の狭いナローゲージで有名な四日市あすなろう鉄道の八王子線の踏切があります。鹿化川も越えると沿線に商業施設も多くなってきます。やがて千歳町小生線(松本街道)と交差します。

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松本街道〜三滝川

千歳町小生線(松本街道)から北も交通量が多い区間ですが、やはり歩道が片側にしかありません。チェーン店は少なく、より小規模な飲食店や美容院が並んでいます。途中には近鉄湯の山線の踏切がありますが、ここからすぐ東側に中川原駅もあります。その後も信号や渋滞で止められながら進むと、西新地久保田線(稲葉町大井手線、国道164号、柳通り)との交差点にたどり着きます。

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さらに北進するのに現状はいったん西新地久保田線に左折し、またすぐに久保田橋南詰交差点で右折して、久保田橋で三滝川を渡るといった、S字クランクのようなルートを通る必要があります。今後の展望のセクションでも、この久保田橋周辺について触れています。

なお日永八郷線という名称は、ここからは久保田橋よりもさらに西の生桑橋から北進する道に譲るようです。

三滝川〜赤堀山城線

三滝川を久保田橋で越えるところから、泊鵤線で唯一と言っていい開通済み区間が始まります。歩道が両側にあり幅も広く、道路はこうあるべきという区間です。

左側(西側)には途中、みたき総合病院があります。その向かい側、右側(東側)にはどんぷくという飲食店があります。メインは蕎麦と天ぷらで、両方を楽しめるセットが1,100円ほどで美味しく食べられるコスパの良いお店です。みたき総合病院の帰りに寄りました風の紳士淑女がいつも集っています。

みたき総合病院とどんぷく

そこからしばらくは田畑を両側にのどかな風景が楽しめます。そして国道365号との野田二丁目交差点に到着します。国道365号を越えると左手にすがや皮フ科クリニックという病院があります。いつも混んでいて予約がなかなか取れない人気の皮膚科です。そのまま海蔵川を越えると再び田畑を両側に見るのどかな路線になり、やがて赤堀山城線との交差点に到達します。

四日市市の都市計画道路の紹介~赤堀山城線(西浦通り)
四日市都市計画道路・赤堀山城線の紹介です。中心市街地・住宅地・田畑・山登り・団地と沿線風景がコロコロ変わるカメレオンのような路線です。

赤堀山城線から先

ここから先は現在は計画と異なります。赤堀山城線との交差点を過ぎて道なりに行くと、ぐんぐん登って丘の上の住宅街へ迷い込んでいきます。そして大谷台小学校の脇を抜けたあと、一気に下って環状1号線(四日市鈴鹿環状線)に接続します。

ランニングとサイクリングの走りやすさ

宮妻峡線〜西新地久保田線

起点から西新地久保田線までは基本的に歩道が片側しかないか両側ともなく、あまり走りやすいとは言えません。確かに長距離移動するには有用なのですが、車のプレッシャーを受けずに南北方向にランニングしたい場合は、環状1号線(四日市鈴鹿環状線)や堀木日永線などが歩道もあり走りやすいです。

サイクリングに関しては、同じく車からのプレッシャーはあるものの、アップダウンがそれほどないので、走るのには悪くない区間です。それでも富田あたりまで行くなら、国道1号や赤堀山城線→阿倉川西富田線のほうがもっと走りやすいですが…。

西新地久保田線〜赤堀山城線

久保田橋を渡るためには、西新地久保田線の南側には歩道が無いので北側の歩道に移らないといけません。交差点の形上から、歩行者だけでなく自転車も同様です。

久保田橋からは、うってかわって広い歩道が現れるので、非常にランニングしやすいです。さらに路肩も広く、車道を自転車で走るのもストレスがありません。川を2本越えて田畑の中を走るので風景も良いです。そのまま赤堀山城線の開通済み区間に曲がって、同じく広い歩道や路肩でランニング・サイクリングを楽しむのが個人的には定番のコースです。

海蔵川を渡るところ

今後の展望

笹川通りとの交差点の改良

四日市市が公表した道路整備の方針によれば、子酉小林線(笹川通り)との交差点は容量超過でネックとなっています。今後はまず改良した場合の効果を調査して、もし効果が認められれば交差点の改良に取り掛かるとのことです。具体的な改良手段は不明ですが、たとえば右折レーンの延長などでしょうか。

4車線化

これも道路整備の方針に記載されましたが、驚きました。千歳町小生線(松本街道)から西新地久保田線(稲葉町大井手線、国道164号、柳通り)までの4車線化を検討すると言うのです。

確かに交通量の多い区間ですが、現道でさえ2車線と狭い歩道片側だけで沿道の建物がぎりぎりなのに、4車線化したうえで両側に歩道も設けるでしょうから、かなりの用地を確保する必要があります。結婚式場やスポーツクラブなど大型施設も沿線にあるので、簡単にはいかないでしょうね…。まあ、まずは方針から徐々にということでしょう。

国道477号バイパスと西新地久保田線の接続改良による影響

道路整備の方針では、国道477号バイパスと西新地久保田線の接続改良について触れられています。この接続部が、現在の久保田橋を通る経路から、北側に道路を新設して国道477号バイパスに直通するかのような経路に変わる可能性が、方針のページに添付された路線図からは読み取れます。

赤丸でつながる新路線のイメージは、途中から西新地久保田線から北に外れ、国道477号バイパスに直通するように読み取れる

こうなると西新地久保田線から来た車が久保田橋を通る必要が無くなるので、泊鵤線を通ってきた車が久保田橋をメインで通ることになり、もう少し直通しやすい線形に改良することも考えられます。ただ順番にやっていくでしょうから、実現するにしてもしばらく先でしょう。

なお泊鵤線の都市計画では、三滝川は久保田橋よりも東側で渡ることになっており、三滝川の南北が現在のS字クランク状ではなく直通できる線形になっています。が、橋の新設はハードルが高いですし、上記の改良をふまえて計画変更となる可能性が高いと考えられます。

赤堀山城線から先の延伸

計画上、赤堀山城線から先は現道よりもやや南側に寄って北東に進み、羽津中学校の西・垂坂公園の東・糠塚山の西を通り、富田山城線(三重県道64号上海老茂福線)で終点となります。

この未開通区間ですが、延伸が実現する可能性はかなり低いでしょう。富田方面へは東側で並行する阿倉川西富田線、もしくは西側で並行する環状1号線(四日市鈴鹿環状線)に出れば十分ですし、いずれも長い渋滞が起きているとまでは言えません。

その印象に違わず、四日市市も道路整備の方針で当該区間の整備は挙げていないことから、優先順位が低いことが確認されました。

山裾を縫うようにアップダウン激しく進む姿をいつか見てみたい気持ちはありますが、現状では難しそうですね。

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