現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。
今回は四日市都市計画道路・千歳町小生線の紹介です。
概要
- 名称:3・3・12号 千歳町小生線
- 車線数:4(末広町~国道1号・新正二丁目南交差点、堀木日永線~泊鵤線)、2(千歳町~末広町、国道1号・新正二丁目交差点~堀木日永線、泊鵤線~小生)
「ちとせちょうこもせん」と読みます。小生=こも、は難読ですね。四日市港エリアから住宅街を通り抜けていく幹線道路で、沿線には多くの商業施設もあり多くの車が行き交います。実は新正で分断されており、四日市港寄りが臨港通り、小生寄りが松本街道と呼ばれています。今後の接続道路整備が検討されており、悲願の全線直通まで目の離せない路線です。
以下は臨港通りの区間になります。
以下は松本街道の区間になります。
沿線の見どころ
千歳町~国道1号・新正二丁目南交差点
起点は国道164号との千歳町交差点です。四日市港エリアらしく工場や倉庫が多い埋め立て地で、臨港橋を渡ってからも同様の風景が続きます。臨港橋から眺める海や工業地帯、北側に見える可動式鉄道橋の末広橋梁など、なかなか良い景色を楽しめます。
交通容量に対してやや過剰にも思える4車線を西に進むと、曙楠線(三重県道6号四日市楠鈴鹿線、塩浜街道)と交差します。塩浜街道は特に朝夕に非常に混雑しており、ここから流入する車、さらに西側の貨物線踏切により臨港通りも混雑します。国道23号の陸橋をくぐると、今度は臨港通り自体が陸橋となってJR関西線を越えていきます。陸橋を降りると、やがて金場新正線の起点となる交差点に至ります。
さらに西進すると、近鉄名古屋線の高架をくぐります。すぐ南側には新正駅があります。このあたりは大きい道なのもあってか自動車販売店が多いですが、それ以外にめぼしい商業施設などは見当たりません。やがて国道1号との新正二丁目南交差点にたどり着き、臨港通りとしての区間を終えます。
新正二丁目南交差点から先は計画と異なる区間です。現道はどんどん細くなり住宅街に飲み込まれてしまいます。
国道1号・新正二丁目交差点~堀木日永線
もう一つの愛称である松本街道は、ここより少し北の新正二丁目交差点で国道1号と交差しています。新正二丁目交差点から西は、センターラインが無いような細い道路となって住宅街の中を抜けていきます。
途中にみやの家という讃岐うどんのお店があり、本格的な手打ちうどんと天ぷらを求める人々で行列ができています。昼のみの営業です。
四日市あすなろう鉄道内部線の踏切を渡ると、ようやくセンターラインが出現して、赤堀山城線の起点となる交差点に至ります。
さらに西進して堀木日永線と交差するところで2車線から4車線に拡大します。この短い区間で路線がみるみるうちに拡大していくのが面白く、ある意味では見どころです。
堀木日永線〜泊鵤線
堀木日永線との交差点付近から西側は、東側とは比べ物にならないほど商業施設で溢れています。餃子の王将、丸亀製麺、田所商店…ファミリーにも使い勝手の良いチェーンの飲食店が並びます。また途中には常磐小学校というマンモス小学校があります。
ほぼ全区間で広い歩道が整備されていますが、北側のごく一部だけ歩道が途切れている区間があります。歩道であるはずの場所には空き家かと思うほど古い民家があり、市も手が出せないのでしょうか。
ともあれ車には走りやすい4車線を進んでいくと、泊鵤線(日永八郷線)と交差します。
泊鵤線〜小生
泊鵤線(日永八郷線)の西側からは2車線となります。(堀木日永線の東側と違って)こちらの車線減は計画通りです。
車線は減っても商業施設が多いのは相変わらずです。すし道場という回転寿司店や、四日市名物「とんてき」が売りの来来憲、カジュアルフレンチのル・ミディなど、地元民に愛される飲食店が並んでいます。まだまだ中心市街地にも近いエリアなので、北の大井手もですが、南の松本は特に巨大な住宅街となっています。そして青葉町交差点にて環状1号線(三重県道8号四日市鈴鹿環状線)と交差します。
ここから少し西へ進むと住宅街は抜け、近鉄湯の山線を高架で超えた後は、田畑の中を走っていきます。その沿線になみへいというラーメン屋があり、本格的な博多ラーメンがリーズナブルに食べられるとあって非常に混んでいます。駐車場は広いものの平日でも11時前に埋まります。
さらに進むと終点のある小生に入りますが、ここには近年開院した四日市レディースクリニックがあります。私の妻も出産で大変お世話になりました。その向かい側には地元民に人気の大剛という焼肉店もあります。そして国道477号(湯の山街道)に行き着き、松本街道のゴールとなります。
ランニングとサイクリングの走りやすさ
臨港通り
臨港通り | ランニング | サイクリング |
千歳町〜曙楠線 | 歩道が整備され走りやすい | 交通量が少なく車道の路肩も走りやすい |
曙楠線〜金場新正線 | 北側歩道が消滅する 南側歩道から階段でJR関西線を越える必要あり | 段差が激しく歩道が走れない 交通量が多く路肩も狭いため車道は危険 |
金場新正線〜国道1号 | 歩道が整備され走りやすい | 歩道の段差が気になるが走れる 交通量が多く路肩も狭いため車道は危険 |
ランニングはおおむね走りやすいです。歩道は少なくとも片側は整備されています。JR関西線を階段で越えるところは好みが分かれそうです。
サイクリングについては、曙楠線の東側は交通量が少なく車道でも走りやすいですが、曙楠線から西側は交通量が多く路肩も狭いため、走行には注意が必要です。
松本街道
松本街道 | ランニング | サイクリング |
国道1号〜堀木日永線 | 歩道が無く車からのプレッシャー | 幅員が狭く車からのプレッシャー |
堀木日永線〜泊鵤線 | 歩道が広く走りやすい | 歩道が広く走りやすい 車道の路肩は狭い |
泊鵤線〜小生 | 歩道があり走りやすい 近鉄湯の山線は階段で越える | 歩道があり走りやすい 近鉄湯の山線を越える陸橋も路肩が広い |
国道1号から堀木日永線までは歩道が無く幅員も狭いので、ランニングでもサイクリングでも渋滞を作って車からプレッシャーを受ける覚悟が必要です。
堀木日永線から終点の小生までは歩道が整備され走りやすいです。泊鵤線から西の2車線区間は路肩も十分な広さでサイクリングも快適です。
今後の展望
臨港通りと松本街道の直通
千歳町小生線における、唯一にして最大の夢です。
現在は離れて国道1号にくっついている臨港通りと松本街道ですが、もちろん計画上は直通します。未整備区間は昔ながらの住宅街なので、そもそも用地の確保が困難で計画は半永久的に凍結されているのだろうと勝手に思っていました。
ところが四日市市が公表した道路整備の方針において、未整備区間の整備が明記されました。これにより整備の優先度が比較的高いことが示されたことになります。用地の取得も収用などで積極的に進めることでしょう。
完成すれば、四日市港エリアから山側の住宅街エリアに4車線で直通する、中心市街地より南側で唯一の高規格路線となるため、大きな効果が期待されます。
なお整備の際には、四日市あすなろう鉄道内部線とは立体交差とするはずなので、そちらも楽しみです。
4.道路整備の基本方針
(中略)
(1)基本方針及び整備対象路線等
(中略)
基本方針② 市内中心部への通過交通流入の抑制
(中略)
1)環状ネットワーク等の構築を図る都市計画道路の整備に取り組みます。
(中略)
◆千歳町小生線(赤堀山城線~国道1号)
道路整備の方針について(令和3年度~) | 四日市市役所 (yokkaichi.lg.jp)
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