現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。
今回は四日市都市計画道路・環状1号線の紹介です。
概要
- 名称:3・4・21号 環状1号線
- 区間延長:14,810m
- 計画幅員:16m
- 車線数:2
計画上の延長が15km近くに及ぶ文字通りの広域路線です。全通すれば中心市街地を通らないため、北勢バイパスとともに国道1号や国道23号など南北交通のバイパスとしての機能が期待されます。
沿線の見どころ
羽津~東坂部町
起点は富田山城線(三重県道64号上海老茂福線)との斎宮交差点で、ここから南西に向かいます。一回アップダウンすると東垂坂町という住宅街に入り、コンビニやドラッグストアもあります。さらに少し下ると垂坂町北交差点で、三重県道8号の指定はここでいったん終わります。ここから南東に向かうと、市内が一望できる展望台が有名な垂坂公園・羽津山緑地があります。
さて垂坂町北交差点および次の交差点を抜けると、何やら両サイドが壁のようになってきます。沿線は垂坂町・南垂坂町・大谷台・小杉新町といった丘の上の住宅街が広がり、その丘の真ん中を削った谷の道路になっています。途中には生活道路が直上を通過する立派な立体交差もあります。
とはいえ路線自体もかなりの高さを走っていたようで、そこから一気に下り、赤堀山城線との交差点に至ります。
小杉新町・東坂部町の住宅地を横目に進んでいくと、丁字路に至ります。ここで直交する路線は、南進すると小杉町で赤堀山城線の開通済み区間と合流します。
東坂部町~尾平町
東坂部町からは未開通です。計画ではこの先を突っ切り、三重県道622号小牧小杉線とちょうど同じ位置で海蔵川を渡り、国道365号と交差します。ここまではほぼ田んぼなのでまだいいのですが、ここからさらに先の生桑町と尾平町は計画位置に住宅が密集しています。
環状1号線が計画通りに復活するのは、国道477号パイパスとの交差点の手前からです。この交差点に至るまでの道路が三重県道8号に指定されており、その流れで環状1号線の開通済み区間も三重県道8号となっています。
尾平町~笹川
国道477号バイパスに続いて湯の山街道(国道477号)とも交差すると間もなくして高架に上っていきます。これは少し先で近鉄湯の山線と立体交差するためですが、合わせて地平の道路とも立体交差するよう長い高架となっています。眼下に田んぼを眺めながら走ります。
やがて千歳町小生線(松本街道)との青葉町交差点です。
ここから南では青葉町や南松本町といった住宅街を分け入ります。西側に北大谷斎場という市営の葬儀場・墓地があります。さらに南で鹿化川を渡ると、景色は急に田畑、そして森へと変わります。そこを抜けて天白川を渡ると、子酉小林線(笹川通り)と交差します。
笹川~波木町~釆女町
笹川通りから南は4車線となり、笹川という巨大な住宅街と団地の中を走っていきます。
途中、道路の両側に笹川西公園と笹川東公園があり、かつてはそれぞれのさらに奥に笹川西小学校と笹川東小学校がありました。これほど近い距離に小学校が2つあるのは珍しかったと思います。現在は笹川東小学校だったほうに笹川小学校として統合されています。またニュースで話題にもなった“ぐるぐる階段”歩道橋もあります。
笹川の住宅街の南側にさしかかったところで、塩浜波木線(三重県道44号宮妻峡線)との交差点です。この交差点の南東が南部丘陵公園の南ゾーンです。小動物園があるほうです。
そのまま公園の横を南下していくと、波木町で道路が90度曲がってしまいます。ここから計画上の終点である釆女町までは再び未開通の区間です。したがって、現時点ではここが終点となっています。
ランニングとサイクリングの走りやすさ
羽津~東坂部町
この区間は計画通り開通していることもあり、歩道が広く走りやすいです。アップダウンもあるのでトレーニングにもなります。路肩も広く、自転車で車道を走るのもストレスは少ないです。
一旦の終点となる交差点では北方面と南方面に行くことができます。北方面は北勢バイパスに向かえますが道路がかなり狭いのであまりおすすめしません。南方面も歩道はありませんが路側帯が比較的広いので、こちらから赤堀山城線や泊鵤線に抜けていくと走りやすいです。
尾平町~笹川
この区間も歩道がばっちり整備されていて走りやすいです。ただ湯の山街道から松本街道までの高架区間は歩道が無く、いったん側道に下り、近鉄湯の山線を歩道橋で越えてから、再度合流する必要があります。
路肩も基本的には十分確保されていますが、笹川通りから塩浜波木線までの間は4車線となり路肩が消えるので、自転車は注意が必要です。
現時点では開通済み区間まで行ってしまうと住宅街に入り込んでしまうので、途中でおとなしく笹川通りや塩浜波木線に抜けるのが無難です。
尾平町より南側で全体的に言えるのは、丘をいくつも越えるため、アップダウンが非常に激しいです。ランニングもサイクリングも、トレーニングになると言えば良く聞こえますが、要はめちゃくちゃ疲れるので覚悟して臨みましょう。
今後の展望
東坂部町~尾平町の開通
未開通区間の一つである、東坂部町から尾平町までですが、早期の開通は難しいでしょう。東坂部町は田畑ばかりなのでまだしも、生桑町と尾平町はかなり密集した住宅街となっており、用地取得が非常に大変そうです。代替道路として現在の三重県道8号や三重県道622号を通れば開通区間同士は往来できるので、開通の効果も大きくないかもしれません。
波木町~内部
南の未開通区間のうち、波木町から内部の三重県道407号三畑四日市線までの区間が、令和5年1月現在で開通工事中です。代替道路が西にある(現在の)三重県道8号になるのですが、そこよりも東に寄ることで、特に国道1号へ向かう場合は所要時間が短縮されるでしょう。内部川を橋で越えたあとは180°ぐるっと回りながら下り、三重県道407号に取り付く予定です。
内部~釆女
終点側の未開通区間ですが、計画区間は田んぼばかりで用地取得は比較的容易に思えます。ただ内部から釆女までは既に三重県道407号三畑四日市線が走っており、機能の被る路線を新設する意味は薄いように感じます。
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