令和3年度・中小企業診断士2次試験筆記試験の再現答案~事例Ⅰ

中小企業診断士

このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。

今回は、私が合格した令和3年度の中小企業診断士2次試験筆記試験のうち、事例Ⅰの答案を紹介します。

事例Ⅰの概要

事例Ⅰ」は2次試験の4科目のうち1番目の科目です。他の3科目と例外なく、試験時間80分の論述問題です。朝一番なので緊張しているはずですし、もしうまくいかなくても後の3科目にも精神的に影響しないよう気持ちの切り替えが必要です。

試験案内によれば、「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」です。1次試験の「企業経営理論」と最もリンクする科目でしょう。

1次試験の勉強方法(3)企業経営理論
このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。 今回は一次試験の科目「企業経営理論」の独学・無理なし・コスパ良しな勉強方法を独自色強めに紹介...

私の再現答案

それでは私の再現答案です。問題は診断協会のホームページ、もしくは各出版社の過去問題集からどうぞ。

中小企業診断士試験問題

第1問(配点20点)

「オフセット印刷機の普及や技術革新によって特に事務用印刷の分野で高度な専門的技術・知識が不要となり新規参入企業との差別化が困難となったことから、経営資源をディレクション業務に集中して効率化を図ったため。」(100字)

ここは割と点数が取れているでしょう。

第2問(配点20点)

「3代目が広告代理店で培った知識やノウハウ、人脈を活用できること、外部人材の登用により経営課題への危機感を与え部門の活性化を図ることにより、デザイン部門を早期に成功させるため。経営者としての育成のため。」(100字)

「外部登用で危機感を与える」を思いついたからには入れないと気が済まなくなり入れましたが、得点の高い他の再現答案には出てこないので、微妙でしたね…。オマケで付け加えたような「経営者としての育成」、そっちのほうが加点されそう。

第3問(配点20点)

「利点は、事務用印刷事業への競合の増加という経営環境の変化に対して、新たな経営資源の獲得を図れたこと。欠点は、中小企業向け広告制作業は多数の競合他社との競争が激しく受注の増加が進まないこと。」(94字)

外部環境に起因したものを欠点に書いていますが、内部環境で欠点があれば優先的に指摘ですね。あと利点も1つしか挙げられず得点が伸びなかったかと。

第4問(配点20点)

「プロジェクト間で外部の協力企業を専門化せず交流することで、各プロジェクトと外部の新たな接点を創出して、顧客ニーズに合う技術やノウハウを発掘することにより、受注の増加につなげるよう助言する。」(94字)

プロジェクトごとにしか持っていなかった協力企業とのコネクションをごちゃまぜにする、ということを言いたかったのですが伝わりにくい文章かもしれません。

第5問(20点)

「課題は、広告制作業の新規需要の創造による売上の増加と、印刷業の維持および経営リスクの分散である。解決策は、社員の育成によるデザイン力の強化、部門間での人材交流や資源共有によるシナジー効果の発揮である。」(100字)

新たな資源投入が難しいなら、教育やシナジーしかない!と思って書きました。そこまで違和感はないですが、加点要素がやや少ない気もします。

得点と振り返り

筆記試験を突破した人のもとに協会から届くお手紙には、口述試験の案内しか入っていません。協会に得点の開示を請求すれば、一ヶ月ほど期間はかかりますが科目ごとの得点を返送してくれます。

私が令和3年度の2次試験筆記試験・事例Ⅰで挙げた得点は…

61点

A答案ぎりぎりです。解答した内容自体はそこまで外していないと思うのですが、内容が薄く加点要素が少ないと判断され、点数が伸びなかった可能性がありますね。「企業経営理論」も得意科目ではなかったので、妥当な点数でしょう。

よろしければ、他の科目も見てくださいね。

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