1次試験の勉強方法(1)経済学・経済政策

中小企業診断士

このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。

今回は一次試験の科目「経済学・経済政策」の独学・無理なし・コスパ良しな勉強方法を独自色強めに紹介します。

「経済学・経済政策」の概要

二日間にわたる一次試験のうち、一日目の第一科目を飾る「経済学・経済政策」。名前的に「経済学」と「経済政策」に二分されるかと思いきや、ほとんど経済学です。マクロ経済学とミクロ経済学、私も名前だけ知っていましたが、なにぶん理系だったもので大学では全く接しませんでした。

全25問ですが試験時間60分とそこそこ忙しく、またグラフで考えさせる問題も多いので、暗記科目ほど時間的余裕はありません。

数学が得意な方におすすめしたい「経済学・経済政策」

私はこの科目から学習して本当に良かったと思いました。高校生のときに主に大学の理系学部の受験のために学んだ微分積分が、経済といういかにも文系な分野で生かされることに感動しました。この感動をつまみにお酒が飲めます。経済学部に入学した方はみんな味わうんですかね?いやーうらやましい。

理系の方をはじめ数学が苦手でない皆さん、一刻も早く「経済学・経済政策」の学習を始めて同じ感動を味わいましょう!(個人の感想なので必ず感動いただけるかは保証できませんが…)

まあ感動うんぬんは半分冗談としても、①理解に時間がかかる②二次試験では全く出てこない という特徴があるので、一年計画・二年計画に関わらず最初に始めるのが適切な科目だと思います。

私流「経済学・経済政策」の勉強方法

学習開始時期

私は2014年11月、日商簿記検定1級に合格した直後から学習を開始しました。

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ただ半年ほどして、引っ越しと入籍というイベントを言い訳に中断。再開はコロナ禍の2020年3月まで待つことになります。それでも令和3年度(2021年度)の一次試験まで1年6ヶ月近くと期間の余裕はありました。

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テキスト

経済学を学んだ経験のある方以外は、本格的なテキストが必須です。基礎からしっかりと理解しないと、そもそも問題文の意味がわかりません。

私も合格者のブログなど拝見して、「経済学・経済政策」は特に理解に時間を要する科目と判断し、TACのスピードテキストを購入しました。初めて学習した科目ということもあり私にしては太っ腹ですね。他の科目は価格を理由にポケットブックで済ませる男ですから。

この科目の厄介な点として、試験問題の順番はマクロ経済学→ミクロ経済学ですが、初学者が理解すべき順番はミクロ経済学→マクロ経済学であることです。いち企業やいち消費者の経済行動を理解(これがミクロ経済学)していないと、一国や市場全体の経済活動を理解(これがマクロ経済学)することができません。そのあたりテキストはよくわかっていてミクロ経済学→マクロ経済学の順番になっています。

ミクロ経済学では事あるごとにグラフが出てきて数学の教科書かと思うほどですが、時間をかけて理解しましょう。こまめに問題演習も取り入れてアウトプットすることで、より理解が深まるはずです。ここが腑に落ちれば、後半のマクロ経済学を含めて理解が非常にスムーズになります。

私は中断期間を経て5年近くぶりにテキストを開きましたが、すぐ内容を思い出せました。久しぶりに乗った自転車のような感覚です。本当に理解することができてこそだなあ、と自信になりました。

なおテキストは2015年度版でしたが、特に問題なく使えました。経済理論は古くからほぼ確立しているということですね。現代貨幣理論(MMT)みたいな最近のトレンドまで触れる必要はないと思います。もちろん試験を抜きにした勉強としては非常に興味深いですが。

問題集

インプットだけでは気持ちがダレやすいです。こまめな問題演習(アウトプット)によって理解度を把握し、さらに正解を重ねることでモチベーションを維持することが欠かせません。

問題集はテキストと対応したものを用意すればよいでしょう。私もスピードテキストとセットであるTACのスピード問題集を使用しました。テキストと同じく2015年度版でしたが、こちらも特に問題ありませんでした。

テキストできっちり理解することができていれば、特にミクロ経済学は問題がすらすら解けて楽しいです。マクロ経済学も総需要曲線・総供給曲線あたりまで楽しさが続きます。その勢いで残りの範囲も一気に駆け抜けられます。

中断前の約半年では2周ほど回したと思います。再開後から令和3年度の一次試験までは1年6ヶ月という長期間でしたが、最初の3ヶ月で3周回した後は、得意科目にできるなと確信しました。なのでその後は、忘れない程度にたまに解くくらいで、他の科目を優先しました。過去問演習を始めてからは、スピード問題集には戻りませんでした。

得意科目は学習していて楽しいのですが、熱中しすぎて他の科目がおろそかにならないよう注意です。

過去問

「経済学・経済政策」については、本試験とよく似た問題形式で問題集の問題も作られていると思います。ただそうは言っても、時間を測って本試験の感覚を掴むために、過去問演習は必要だと思います。

過去問についても同様に、TACの過去問題集を使用しました。

他の科目の過去問題集とセットで購入した令和3年1月(本試験の7ヶ月前)から、直近5年分の過去問を3周回しました。

学習スケジュール

先に述べた通り、「経済学・経済政策」は2014年11月に学習を開始しました。そこから中断までの約半年と再開後3ヶ月(6月まで)は、テキストと問題集を行ったり来たりして確実に理解を深めました。あとは9月に問題集を1周だけ、年明け1月から8月まで過去問3周、そして本試験に突入しました。

振り返ると令和3年度ではなく令和2年度に科目合格を狙えるスケジュールでしたが、得意科目なので平均点で苦手科目を補完したかったのと、何より受験料が高く2回分払うのに抵抗があったので、令和3年度にまとめて合格できて結果オーライでした。

私の試験結果は…

以上のような勉強方法により、私が令和3年度の一次試験「経済学・経済政策」であげた得点は…

84点
※自己採点

得意科目であることを生かして高得点につなげられました。どうしてもわからない・忘れてしまった問題が3〜4問は毎年出るイメージがあったので、満足な点数です。

科目合格率は21.1%でした。例年よりやや下がりましたが、7科目の中では高いほうです。

インプットに十分な時間をかけて理解したうえで、こまめなアウトプットにより理解度の把握・モチベーションの維持を図りましょう。一次試験の半年前くらいには学習を開始しておきたい科目です。

私のように暗記科目が苦手な方は、ぜひ得点源にしましょう!

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