診断士合格の裏に簿記検定合格あり

中小企業診断士

このブログでは、ごく普通の30代男性会社員が9ヶ月と長期の育休取得し、 その期間も生かして独学で中小企業診断士試験に合格した体験を発信しています。

今回は、中小企業診断士の試験勉強にあたり、強みになった簿記検定の資格について紹介します。
簿記検定の資格を持っている人にも、中小企業診断士はおすすめです!

簿記とは?

主に経理業務で活躍することの多い簿記の知識。
出入金の記録や資産・負債の管理が代表的ですね。

ただ「簿記」というと「簿記検定」という資格として認識される方も多いはずです。
「簿記検定」に相当する試験はいくつかありますが、有名なのは日本商工会議所の実施する「日商簿記検定」、全国経理教育協会の実施する「全経簿記検定」です。

いずれも各級に分かれているので難易度を選んで資格が取得できるうえ、就職や転職にも有利とのことで、非常に人気のある資格です。

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私は日商簿記検定のみ受験・合格したので、以降も主に日商簿記検定について触れています。

簿記検定と中小企業診断士試験の関係

そんなお金まわりの知識と言える簿記ですが、中小企業診断士試験でもお金に関する科目があります。
一次試験の「財務・会計」と二次試験の「事例Ⅳ」です。

一次試験の「財務・会計」では簿記や企業会計の基礎、原価計算などが問われ、これらは日商簿記検定でいうと2級の範囲です。
まさに「財務・会計」の範囲を理解するのに基礎となる知識で、2級レベルの知識があればスタートラインから大きくリードできます。

なおキャッシュフローという1級の範囲や、資金調達や企業価値といった簿記検定には無い企業経営寄りの内容も「財務・会計」には入ってきますが、いずれも前述の基礎知識があれば理解に心強いです。

そして二次試験の「事例Ⅳ」ですが、頻出の損益分岐点分析は日商簿記検定2級、同じく頻出のキャッシュフローや投資決定は1級の範囲です。
ただし1級の範囲でも非常に難しいというわけではないので、「財務・会計」に合格できる方であれば、一次試験合格後でも間に合います。

「財務・会計」も「事例Ⅳ」も暗記科目ではなく本当に理解しながらでないと試験で点数は取れませんので、勉強時間が長くなるはずです。
もし簿記検定のために既に勉強して理解していれば、中小企業診断士試験までの限られた時間を他の科目にあてることができますね。

私の簿記検定受験記

私は中小企業診断士試験を受ける前に、すでに日商簿記検定1級・2級に合格していました。
やはり「財務・会計」との共通点が多いことが、その後の中小企業診断士試験の受験を後押しした一つの要因だったと思います。

2級は2013年6月に合格

私が受験したきっかけは、コンサルに就職した大学の友人が、入社前に会社の指示で日商簿記検定2級を取得していたことです。
コンサルになるのも資格を取るのも「何かかっこいいなあ」と思ったので何となく後を追いかけてみることに。

その友人からテキストとしてTACのスッキリわかるシリーズを借りて、就職した2013年4月からさっそく勉強を始めます。
2級は商業簿記と工業簿記の2つに分けられます。

そこから最も早く受けられる2013年6月に2級を受け、無事に合格しました。
なお合格基準は総得点70点以上です。

1級は2回受験の末ついに合格

ここで私は考えるわけです。「2級を取ったし1級を取らないのは何だか気持ち悪い」と。
振り返ると意味不明ですね。コレクターのような心境だったのでしょうか。

1級は ①商業簿記②会計学③工業簿記④原価計算 の4科目、各25点です。
2級の商業簿記が①と②、工業簿記が③と④に分かれたイメージです。
合格基準は2級と同じく総得点70点以上と、各科目40点以上という基準も加わります。

ただ科目数は2倍であるものの、1級の出題範囲は2級の4倍くらいあります。
なぜ4倍かというと、スッキリわかるシリーズの冊数が、2級の2冊に対して1級は8冊だからです。
8冊ともなると読み通すどころか買い揃える時点で覚悟が必要です。
しかも項目がより専門的というかマニアックというか、かなり細かく覚えないと試験問題を理解することも難しいです。

スッキリわかる日商簿記1級 商業簿記・会計学1 損益会計編 第10版 [ 滝澤 ななみ ]

※もちろんこの1冊だけじゃないですよ↑↑↑他に7冊

2級の合格からすぐ勉強を始めて1年、2014年6月に受験しましたが、手ごたえはなく、その感覚通り不合格でした。

ただ諦めが悪く、さらに勉強して、2014年11月に二度目の受験。
ついに合格することができました!
こちらもあまり手ごたえはなかったのですが、それもそのはず、得点が合格基準70点ぴったり
奇跡ですね。 

とはいえ1級はほとんどの方にとって趣味に近いです。
経理実務でさえ活用する機会はほとんどないと聞きます。
まして技術職として勤める私、 簿記1級の知識が仕事に生かせる場面は全くありません。 

ただ一点、日商簿記検定1級の合格者は税理士試験の受験資格を得られます。
全く関係ない学歴や職歴から税理士を目指す方には、大変重要な資格ですね。

そのまま中小企業診断士試験勉強へ

日商簿記検定1級に合格した2014年11月ですが、実はすでに興味を持っていた中小企業診断士の資格取得に向け、そのまま試験勉強に移ることになります。

多くの人が時間をかけて勉強していく「財務・会計」が、私にとってはすでに得意科目であり、インプットの必要なく速やかに問題集や過去問の演習に移ることができました。
そして、同じく理解に時間のかかる「経済学・経済政策」に注力することになります。

診断士試験の勉強を始めたきっかけについては、以下の記事をご覧ください↓↓↓

中小企業診断士を目指したきっかけ〜気軽に始めてみましょう
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簿記検定の次は中小企業診断士という選択肢も

個人的な受験記に話がそれましたが、日商簿記検定2級レベルの知識があれば中小企業診断士試験のスタートラインから大きくリードできることを繰り返し伝えたいです。

すでに日商簿記検定2級や1級に合格した方は、経理業務だけでなく事業管理や経営戦略の知識も身につけるため、中小企業診断士試験を受けてみませんか?

ちなみに中小企業診断士を目指して「財務・会計」や「事例Ⅳ」を勉強している方にも、簿記検定で腕試しというのはアリだと思います。
もちろん簡単に合格できる資格ではありませんが、やはり資格取得はモチベーションになりますからね。
なお、そのまま日商簿記検定1級受験という沼に飲み込まれるパターンもありますのでご用心を。

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