合格者が2次試験2ヶ月前に書いた初めての答案

中小企業診断士

今回は、令和3年度の2次試験に合格した私が、2次試験の勉強で初めて解いた過去問の答案を晒します。こんなにひどくても2ヶ月かければ合格できる、と皆さんに安心していただきたいと思います!

初回答案の見方

私が2次試験の勉強で初めて解いた過去問は、令和2年度の事例Ⅰです。令和3年度に受験するので、その前年度の一科目目から始めればいいよね、という安易な考えです。1次試験の自己採点で合格を確認してから2次試験の勉強を始めました。2次試験の2ヶ月前です。

それぞれの設問は「ふぞろいな合格答案14」でキーワード採点しました。黄色いアンダーラインを引いたのが、加点されたキーワードです。

与件文の内容を理解していたほうが、私の初回答案がどれだけひどかったかをより味わえるため、令和2年度の事例Ⅰを解いてから、ご覧になることをおすすめします。

初回答案

第1問(設問1)

「日本の文化や伝統に憧れA社のある観光地に訪れるインバウンドの需要を、新たなレストラン事業と土産物販売事業で取り込む。加えて、来訪者に歴史ある老舗ブランドをアピールして既存の酒造事業の売り上げも伸ばす。」

→9点

方向性はある程度合っていますが、キーワードをもう少し盛り込みたいところです。

第1問(設問2)

「既存の酒造事業を維持するため、また新規事業と統括する体制づくりのために、前の経営者ベテラン従業員能力と経験が必要なため。さらに、酒造経営の経験がないA社長が酒造りや販売の仕事を学び確認するため。」

→4点

1つ目と2つ目の「ため」が、3つ目の「ため」にかかるつもりで書いていますが、構成が非常にわかりにくい。「能力と経験」が抽象的すぎます人事面に全く触れられていません

第2問

 「ベテラン事務員と共に働く中で複雑な事務作業に必要な知識や経験を洗い出し、そうでないも のは外部の情報システムツールに移行することで、勤続年数の浅い社員でもスムーズに事務作業を覚えられるようにした。」

→8点

「データベース化」「共有」「標準化」といったお決まりのフレーズをまだ使えていなかったので、点数が伸びませんでした。「外部の情報システムツールに移行」は唐突すぎますね…与件分に書いていないことは書くべきではありません

第3問

「歴史ある老舗ブランドに魅了されて増加しているインバウンドの来訪者が既存の酒造事業を支えていること、また来訪者が新規のレストラン事業や土産物販売事業の売り上げ増加に貢献していることを伝える能力。」

→0点(!)

長々と書いていますが、直接的な答えは「伝える能力」しか書いていません。要素が少ないほど、それを外したときに全体の得点が少なくなってしまいます。

第4問

「若い執行役員や女性社員の満足度を高めるためには年功序列型よりも成果主義型が望ましい点。また新規事業は売り上げが伸びていながら非正規社員が多く、ベテラン従業員の多い酒造事業との待遇格差を縮小すべき点。」

→15点

ここは与件文にもヒントが多く、それなりにキーワードが多く筋も通った答案となりました。

初回答案を振り返って

ポジティブな点

筋道の立った文章は、おおむね書けていたようです。時間の限られた試験では、キーワードを思いついてもそれぞれを読みやすい・理解しやすいよう組み合わせるところにも苦労される方が多い印象なので、「解答欄を埋める」という作業ができていたのは良かったです。

ネガティブな点

とにかくキーワードが足りない。2次試験に触れるのが全く初めてという言い訳ができますが、やはりキーワードを多く入れるのが大外しのリスクを回避するには重要です。

キーワードの引き出しを増やすためには、「ふぞろい」シリーズでもある程度できたのですが、より効果的・網羅的には「全知識」などのインプット教材を活用するのがよいでしょう。

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