四日市市がJR四日市駅・国道23号を越える自由通路の整備を計画中

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現在暮らしている三重県四日市市や周辺の気になる情報も、ときどき発信していきます。

今回は四日市市が整備計画している、JR四日市駅周辺の自由通路についてです。

JR四日市駅の概要

JR東海・関西本線の四日市駅は、古くは駅付近が市内最大の繁華街であることから玄関口として栄えていました。しかし、その後の近鉄四日市駅の移転と諏訪栄町の繁栄のあおりを受け、以降は駅前も古く寂しい雰囲気だけが漂っています。正式名称の「四日市駅」だけだと近鉄の駅と勘違いしてしまうので、市民からは「JRの四日市駅」と回りくどく呼ばれてしまう始末。

ひなびたJR四日市駅

そんなJR四日市駅は出口が西側しかなく、四日市港・みなとまちという観光資源のある東側へ行くには、駅から北もしくは南に離れた踏切まで移動しなければなりません。しかも東側には国道23号という高規格路線が走っており、長い信号待ちで横断歩道を渡るか、歩道橋を上り下りする必要もあります。

このような地理的な事情が、みなとまち地区への回遊性を下げる障壁となっていることは、想像に難くありません。四日市港エリアもJR四日市駅と同様に寂しいもので、ほとんど観光客を見ることはできません。

広大な貨物ヤードも、中心市街地とみなとまち地区を分断する要因となってしまっている

JR四日市駅周辺の自由通路設置計画

さて上述の通りJR四日市駅周辺は元気のない感じなのですが、四日市市としても何とかしようと考えているようです。令和4年8月定例月議会における小林博次議員の質問から、JR関西本線、JR貨物線、国道23号を越える自由通路の設置を市が計画していることがわかります。

四日市市議会だより・令和4年8月定例月議会号 より

この広報を手にした後でさえ、インターネットで「JR四日市駅 自由通路」でキーワード検索してもそれらしきウェブページは見当たらず、少なくとも私個人にとっては寝耳に水の話です。しかしながら回遊性向上が期待できる整備が前向きに検討されていることがわかり、非常にポジティブに捉えています。

中央通りの再編に伴い、JR四日市駅も駅前広場の整備が予定されています。またJR四日市駅周辺に大学の設置も検討されているのは、以前に報道されている通りです。これらを契機とした施策が行われるとすれば評価されるべきでしょう。

※追記 令和3年3月に公開された「都市再生整備計画」の中で、「■基幹事業(地域生活基盤施設)」として「人工地盤(自由通路)整備」が記載されていました。

都市再生整備計画 | 四日市市役所

自由通路の位置

小林議員の指摘にもある通り、自由通路は中央通りに接続するのがよいでしょう。駅の西側を南北に走る都市計画道路・高浜昌栄線を渡るのは現状は横断歩道ですが、その待ち時間なしに越えられるほうがよいのは明らかです。

四日市市の都市計画道路の紹介~高浜昌栄線
四日市都市計画道路・高浜昌栄線の紹介です。国道23号から1本陸側を南北に貫く地域路線で、JR四日市駅の駅前も走りますが、近鉄四日市駅からは離れているので、なんとなくほのぼのとした雰囲気です。

また自由通路を駅の北側に作るという意見もおおむね同意できるものです。中央通りが再編されると、大まかに言って車道が南側に集約され、北側が歩道と緑化地帯となる予定です。なので、北側に接続すると、その後の市役所方面への動線がスムーズです。ただし、あまり駅から離れてしまうと、公共交通の利便性が低下してしまうので、あくまで駅の直上に設置いただきたいものです。

自由通路の終点を予想

では東西の自由通路はどこに設置されるでしょうか?中央通りを西側の起点と仮定して、JR四日市駅と国道23号を越えることは確定とします。

東側の終点について、いくつか候補を検討している段階でしょうが、国道23号の歩道は階段やエレベーターを置けるほど広くないので、もう少し東側に作るのではないでしょうか。ではそれはどこに?

私は南納屋公園の一択と考えます。理由は単に、すぐに用地化できるのは現時点で公共の用地であろう、そして国道23号の東側にある公共用地として真っ先に目につくのが南納屋公園であるためです。現状は北側もしくは南側の踏切まで回り込む必要があり徒歩14分ほどかかりますが、駅の直上に自由通路ができれば5分かそこらで行けるのではないでしょうか。

南納屋公園の西側エリアから国道23号方面を臨む。その先には貨物ヤードも見える

※追記 上で紹介した都市再生整備計画の中で、自由通路の仮の位置が地図上に表示されていました。これを見ると、やはり東端は南納屋公園になりそうですね。

都市再生整備計画に掲載された整備方針概要図に、自由通路の言及もある

自由通路の部分を拡大。東端が南納屋公園に接続しているように見える

まとめ

以上、JR四日市駅と四日市港の現状、その停滞を打破しうる自由通路の計画について紹介、予想してきました。とはいえ計画が動き出した段階と推測されますので、設置場所や整備年度など、これからどんどん決まってくるものと思われます。情報の更新を楽しみに待つことにします。

四日市港・みなとまちへの回遊性向上の目的では、JR四日市駅の高架化という構想も過去にありますが、ほぼ消えかけています。上記の自由通路がJR四日市駅の直上に作られれば、正式に計画倒れに終わることになるでしょう。高架化はインパクトが大きいので少し残念ですが、どんな形であれ十分な費用対効果が得られるのなら、全てを望むことはしません。

「JR関西線とJR四日市駅の高架化」を実現するためには何が必要なのか?
四日市市の中心市街地をさらに活性化させるために効果的な「JR関西線とJR四日市駅の高架化」と、その実現に向けた課題を簡単に考察します。

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